ハーバード大学医学大学院のチームはこのほど発表した論文の中で、武漢市の病院付近の交通量及び検索エンジンの百度における関連情報検索データにより、新型コロナウイルスの感染が昨年8月末の時点ですでに始まっていた可能性があるとした。世界保健機関(WHO)は本件について10日、病院の駐車場の駐車台数の変化を過度に解釈し、いくつかの推論を「飛び越えて」新型コロナと関連付けることはできないとコメントした。人民日報アプリが伝えた。
同日開かれた定例記者会見において、WHOで緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン氏は、「WHOはさまざまな研究方法すべてをしっかり注視するが、すでに行われた研究については慎重に結論を下す。地理空間情報は気候変動や人口移動、環境汚染などを追跡できる有用なツールだ。しかし病院の駐車場の駐車台数の変化を過度に解釈し、いくつかの段階を『飛び越えて』推論し、これを新型コロナと関連付けても、証拠そのものは何の問題も説明できない」と述べた。
またライアン氏は、「WHOは世界のあらゆる関連科学情報を閲覧・研究するとともに、詳細な分析を行う。我々はすべての情報源をチェックし、その評価と検証を行い、当該情報によって加盟国により完全な公衆衛生の提案を行えるかを判断する。ハーバード大のチームによる今回の研究について、我々は興味深く注目するがそれだけにとどまる。我々の新型コロナへの対応、加盟国への最良の提案、加盟国の感染対策への支援に寄与するところがないからだ」とした。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年6月11日