長崎市の純心女子高校に3月まで通っていた発達障害のある女子生徒(16)に、当時の担任の女性教諭(56)が「あなたに合った学校を考えたらどうか」などと不適切な発言をしていたことがわかった。生徒は4月に転校し、保護者は26日、暴行や名誉毀損(きそん)、侮辱の容疑で教諭に対する告訴状を浦上署に提出した。
告訴状によると、生徒は教諭から昨年9月以降「障害者が来る学校ではない」「ほかの学校に行った方がいい」などと侮辱され、それが原因で適応障害と診断された、と訴えている。
学校によると、教諭は学校側の聞き取りに対し、生徒と学校生活についてやりとりする中で「周囲のサポートを遮断するから学校生活も障害も改善されない」「あなたに合った学校を考えたらどうか」などと発言したことを認めた。一方で障害を差別するような言動は否定しているという。
教諭は「生徒への共感や思いやり、配慮が足りなかった。申し訳なく思っている」と話しているという。学校側は「不適切な発言のため、心情を害する状況になり申し訳ない。今後、当時教諭のクラスにいた生徒や保護者へのアンケートなどを行い、対応していきたい」と話した。
生徒の父親(46)は取材に「学校とは食い違いが多々ある。次の被害が出ないよう、学校にも変わってもらいたいと思い告訴した」と話した。保護者は25日、長崎地方法務局に人権救済の申し立てをしている。