国学院栃木の先発の宮
高校野球の春季栃木県大会は4日、宇都宮市の清原球場で準決勝2試合があり、青藍泰斗(せいらんたいと)が今春の選抜大会に出場した国学院栃木を4―3で破った。また、作新学院が白鷗大足利に3―2で勝利。青藍泰斗と作新学院は19日から千葉で開かれる関東大会に出場する。
各地の春季大会の結果はこちら
動画もニュースもたっぷり!「バーチャル高校野球」
国学院栃木は、先発した宮(3年)が立ち上がりに痛打された。1点の援護をもらった直後の一回、安打と死球で1死一、二塁とされ、左翼ポール際への3点本塁打を浴びた。結局、3回4失点で降板した。味方打線は九回に2点を返したが、反撃が遅かった。
選抜で国学院栃木の投手陣は宮に加え、水沢(3年)、渡辺(3年)の「3本の矢」継投で1、2回戦を突破した。だが、3回戦で智弁和歌山に打ち込まれた。「(3回戦で)智弁和歌山に負けて、一人一人が強くなっていこうと話した」と宮。3本の矢をさらに太くするべく、この県大会はそれぞれが長いイニングを投げて試合をつくることがテーマだった。
初戦の2回戦では水沢が先発し、3回戦は渡辺、そしてこの日が宮と順番に投げた。しかし、宮は直球が走っていなかった。選抜では抑えを務め、3試合で計10回を投げて無失点の左腕だったが、いつもは130キロ台の直球が120キロ台に。柄目監督は「宮は準備不足。起用の仕方を変え、色々分かった。この敗戦を機にしっかりと考えていきたい」と厳しかった。
今大会中、選手の自立を願う柄目監督は、練習法や試合中の攻め方など具体的な指示をあえてしなかったという。宮は「自分のせいで負けた。このままだと夏も同じ失敗を繰り返す。チームの信頼を取り戻せるように成長したい」と結果を受け止めていた。(坂名信行)