イラスト きたむらさとし
相談者
福祉関係の職についている者です。昔から、人間関係をきちんと築けないという悩みがあります。そして、現在は30代半ばですが、この年齢になっても恋人ができない自分の状況に、猛烈なむなしさと、生きていることが無駄ではないか、という思いにさいなまれています。
私は幼稚園の頃から、他の子どもの輪に入れず、一人で絵を描いて過ごしていました。わがままで、自宅では思い通りにならないとかんしゃくを起こす一方、外では常に人目が気になりました。
学生時代から「場」に合った表情や発言ができず、仕事の能力も低いので、周りからは「どうでもいい人」と軽んじられているように思えます。
ただ、こんな私でも、年齢を重ねるごとに、少しずつ人と共に過ごす時間や友人、家族のありがたみを感じるようになってきました。ただ、そうすると、恋人ができないことがとても寂しく思えるのです。
自分が他人を思いやらなければ、誰からも愛されないのだろう、ということは分かります。しかし、心から人を慈しみ、愛せる方法が、私には分からないのです。何かいい方法があればお教えいただきたいと思っているのです。どうしたらいいですか? それとも、「これは自分の性質だから」と、ある程度割り切って生きてゆくしかないのでしょうか。
回答者 歌手・俳優 美輪明宏さん
相談者の方は、お手紙では自身の容姿について触れていませんが、幼い頃からコンプレックスを抱えていたことは分かります。悩みの相談を読んで一番気になったのは、とても後ろ向きで、これでは暗いオーラを周囲に放ってしまっているのではないかということです。
昔、私の知り合いで、あまり器…