関西に拠点を構える企業も18日午前から、従業員の安否や工場の被害確認などに追われた。
農機大手のクボタは、建設機械などをつくる枚方製造所(大阪府枚方市)の操業を停止した。ダイハツ工業は、本社工場(大阪府池田市)と京都工場(京都府大山崎町)の被害状況を調べるため生産を中断。パナソニックも、電球や航空機の娯楽設備をつくる大阪府内の2工場の稼働をとめて確認している。石油元売りのJXTGエネルギーは、大阪製油所(大阪府高石市)の稼働をとめている。
敷島製パンも、主力商品「超熟」などをつくり、関西のスーパーなどに出荷している豊中工場(大阪府豊中市)の生産ラインをとめて確認中だ。江崎グリコは、ポッキーなどのチョコレート菓子をつくる大阪工場(大阪市西淀川区)で配管の水漏れがあったといい、生産をとめた。
大阪府枚方市の「ひらかたパーク」は18日の営業を取りやめた。大きな被害はないが、京阪電気鉄道がとまっているためだ。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)も時間を遅らせて一部エリアで開園したが、アトラクションは安全確認のため停止している。高島屋や大丸などの百貨店も、大阪や京都の一部店舗で営業を見合わせている。吉野家ホールディングスによると午前11時時点で、大阪府枚方市などの30店でガスが使えずに営業を停止した。一部で食器が破損する被害が出ているという。
ヤンマーや住友ゴム工業などは、出社が難しい従業員に対し自宅待機するように指示した。