外国人も利用する南海電鉄関西空港駅では、観光客らが長蛇の列をつくった=18日午後0時半、関西空港、加戸靖史撮影 大勢の外国人観光客でにぎわう大阪。昨年は過去最多の年間約1111万人が訪れた。大阪府北部を震源とした最大震度6弱の地震があった18日、外国人観光客も地震の被害に遭った。 関西地方の災害時の生活情報はこちら 足元の活断層 災害大国 迫る危機 災害大国 あすへの備え 18日午前8時前、大阪市北区のゲストハウス。イギリスから観光で訪れたトーマス・アボットさん(25)は二段ベッドの上段で眠っていた。突き上げるような揺れで目が覚めた。地震は初めての体験だ。「下の人がわざと揺らしているのかと思った」という。 揺れが収まるまで、ベッド横の壁に張り付いて待った。外へ避難するか、部屋に残るか。迷ったが、部屋でじっとしていた。全容が分かったのは地震から約1時間半後、インターネットで英字紙のニュースを見てからだ。「ネットがなければ自分の置かれた状況を理解することができなかったと思う」と話す。 外国人が多く泊まる大阪市西区の施設では、地震後に宿泊客全員がスタッフの呼びかけで屋外へ避難した。従業員は「みんな母国のニュースサイトで何が起きたのか確認していた。時間のロスを減らすため、外国語で読める情報を増やすべきだ」と話す。 公益財団法人「大阪観光局」は、通常は利用時間に制限のある公衆無線LANを府内5千カ所で無制限で開放した。ホームページでは、地震についての情報を中国語や韓国語など6カ国語で紹介した。大阪府もホームページで5カ国語で注意を呼びかけた。 それでも、大阪観光局の24時間対応のコールセンターには、「電車はいつ動くのか?」「京都に行きたいが、行けるのか?」など交通に関する問い合わせが寄せられた。 中国から観光に来た張利陽さん(27)は大阪城を観光する予定だったが、鉄道が運休となって行けなかったという。 「大阪には会社の異なる電車が多くて、情報が個別に出てくる。交通手段の情報は旅行の日程にも関わるので一番重要。もっと分かりやすくしてほしい」(半田尚子) |
「下の人が揺らしてるのかと」外国人観光客も地震被害
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