試合後、球場の外で笑顔で話す柴田大成(右)と母京子さん=明石トーカロ
(19日、高校野球東兵庫大会 神戸国際大付10―0甲陽学院)
地方大会をライブ中継中! 「バーチャル高校野球」で過去最多700試合
夏の甲子園、歴代最高の試合は? 投票ベストゲーム
2年連続の全国選手権出場を目指す神戸国際大付(東兵庫)の柴田大成は、1年生ながら背番号「6」をつける。母は元ソフトボール日本代表の投手として1996年アトランタ五輪にも出場した京子さん(46、旧姓小林)だ。この日も6番・遊撃で先発し、勝利に貢献した。
幼い頃から、キャッチボールの相手はお母さん。ボール遊びが大好きで、幼稚園時代、バスの時間まで近所の公園で壁当てをして汗びっしょりになっていたほどだという。「おなかにいた頃からプロ野球観戦をしたり、ソフトボールの応援に行ったりしていた。胎教になったのでしょうか」と、京子さんは笑う。「そんなに野球が好きなら」と小学2年で地元・名古屋の少年野球チームに入った。
中学からは硬式の東海中央ボーイズに。愛知県内の強豪校から誘いもあったが、練習で訪れた神戸国際大付のグラウンドで、厳しいながらも楽しそうに野球をするチームの雰囲気が気に入り、親元を離れた。京子さんも、地元の東海女子高(現・東海学園)を卒業後、社会人の日立高崎(現・ビックカメラ高崎)へ。「離れて親のありがたみを知った」という自身の経験から、息子の選択を尊重した。
あいさつや私生活については厳しいというが、野球については「あまり言わないようにしている」(京子さん)という柴田家。ただ、初戦の2回戦では、悪送球をしてしまった柴田に、応援に来ていた京子さんが試合後、「投げるときにあごが上がっているよ」と指摘したという。
この日、3打数2安打1打点、盗塁も決めた息子の活躍に、京子さんは「今日は大丈夫」とほほえんだ。青木尚龍監督が「これからチームを引っ張っていける存在」と期待する1年生は、「100回の記念の大会で甲子園に行きたい。次の試合も積極的に頑張りたい」と意気込んだ。(高岡佐也子)