(20日、プロ野球 DeNA10-3阪神)
最新の試合結果はこちら
八回。左中間で弾んだ打球を見て、DeNAの桑原は記録達成を確信した。快足を飛ばして悠々と二塁に到達。球団では2002年のロドリゲス以来となるサイクル安打を成し遂げた。
一回、左翼席への6号ソロが号砲だった。二回に左前安打、四回に右翼フェンス直撃の三塁打でリーチをかけた。六回は冷静に四球を選び、大記録に二塁打だけを残した八回も、普段通りの平常心を心がけた。「僕らしく思い切ってやろう」。初球を振り抜いた。
ラミレス監督から「200安打できる」と期待をかけられた今季だったが、開幕から絶不調。1番打者の座は新人の神里(日本生命)に明け渡し、先発落ちも続いた。そんな日々が復調のきっかけに。「ハングリーな気持ちを芽生えさせてくれた」。持ち前の積極的な打撃に戻り、この日の4安打は全て最初のストライクを仕留めた。「野球人生で一番うれしいかも」。らしい笑顔も戻ってきた。
◇
桑原のサイクル安打は、プロ野球通算では今月9日に山田哲(ヤ)が巨人戦で達成して以来、67人目で計72度目。