ミャンマー産の約9900万年前(白亜紀後期)の琥珀(こはく)から、ヘビの赤ちゃんのものとして世界最古となる化石が見つかった。当時のヘビは水辺にすんでいたと思われていたが、琥珀には森林にすんでいた痕跡があり、ヘビの進化を知るための貴重な手がかりになるという。中国やカナダなどの研究チームが米科学誌サイエンス・アドバンシズに発表した。
ヘビの赤ちゃんの化石は、白亜紀末の肉食恐竜ティラノサウルスがいたより古い時代の琥珀から見つかった。大きさは全長4・75センチ。背骨や肋骨(ろっこつ)が保存されていた。より大きなヘビの皮の一部とみられる化石も見つかり、明暗の模様がわかるウロコがあった。
琥珀からは森林の地面に関係が深い昆虫や植物のかけらも一緒に見つかった。この時期、森林にすんでいたヘビが見つかったのは初めて。研究チームは「これまで考えられていたより、初期のヘビには大きな多様性があった」としている。論文によると、最古のヘビの化石としては、英国などで見つかった1億6700万年前~1億4300万年前のものがあるという。
琥珀は大昔の樹木からしみ出した樹脂が固まった化石で、虫などが閉じこめられていることがある。ミャンマー北部産の琥珀からはこれまで羽毛恐竜の尾やトカゲなどが見つかっている。(小堀龍之)
絶滅ライオンの子ども、氷漬けで発見 シベリア永久凍土
ザリガニは、なぜ草を刈る? 食べはしないが意味がある
漂う悪臭、犬・犬・犬…えさまき散らし 多頭飼育の現場