皇居の敷地内で実施した生物調査で新種のダニが見つかったと、国立科学博物館や流通経済大などの研究チームが発表した。新種は「コウキョアケハダニ」と名付けられ、国際専門誌に論文が掲載された。
後藤哲雄・流通経済大教授(植物ダニ学)らの研究チームが2009~13年度に皇居内で実施した生物調査で、生物学研究所近くに生えているヤマグワの葉から採集された。植物に寄生するダニで、体長0・5ミリ未満。脚の毛の本数や生殖器の形といった特徴を、世界に190種類以上いるアケハダニ属の仲間と比べて新種と判断した。国内でアケハダニ属の新種が見つかったのは10年ぶりという。
国立科学博物館(東京・上野)では3月末まで企画展「天皇陛下の御研究と皇居の生きものたち」が開かれており、コウキョアケハダニも展示されている。
論文はウェブサイト(
http://dx.doi.org/10.11646/zootaxa.4555.1.1
)で読める。(小宮山亮磨)