日本銀行は27日午後の東京債券市場で、一定の利回りを指定して国債を無制限に買う市場調節「指し値オペレーション(オペ)」の実施を通知した。23日にも約5カ月半ぶりに実施しており、今週で2度目。長期金利は午後2時の指し値オペの通知前は0・100%だったが、直後に一時0・090%に低下した。
日銀、一定の金利上昇容認を検討へ 緩和の悪影響を軽減
27日午前の債券市場では、長期金利の指標の新発10年物国債の流通利回りが上昇(国債は値下がり)し、一時0・105%をつけた。前日にも一時0・100%をつけたが、日銀は26日と27日午前には指し値オペをせず、この水準の金利上昇を容認したとの見方が出ていた。しかし27日午後に一転して指し値オペに動き、改めて金利抑制の姿勢を示した形だ。
日銀は30~31日の金融政策決定会合で、金融緩和の悪影響を軽減するため、一定の金利上昇を容認することを議論する見通し。債券市場ではそれを見越して金利が上がりやすくなっている。