28日午後8時40分ごろ、京都市東山区新宮川町通松原下ル西御門町の木造2階建ての建物付近から出火、消防車両38台が出動したが、近隣の住宅に燃え広がって少なくとも計13棟が焼けた。京都府警によると、火元付近に住む80代女性の行方がわからないという。
現場は京都五花街の一つ、宮川町に近く、ゲストハウスや商店も立ち並ぶ住宅密集地。台風の影響で府内は暴風警報が出ており、強い風で火の勢いが収まらず、芸舞妓(げいまいこ)や近くの住民らが心配そうに見つめた。
東山署によると、女性は一人暮らしで、三男と青果店を営んでいる。夕方まで営業し、店の2階に住んでいた。三男は帰宅していたという。
火元近くのゲストハウスに宿泊していた中国人の男子大学生(19)は「煙が2階から入ってきたので走って逃げた」と話した。近くの男性(71)は「気づいたら家の前が煙だらけだった。あわてて妻と逃げたが、外も火の粉がとんでいて怖かった」と話した。