京都府向日(むこう)市のアパートの駐車場に女性の遺体を置いたとして、生活保護世帯の窓口だった同市職員と受給者の男が逮捕された死体遺棄事件で、京都府警は9日、このアパートに住む受給者の橋本貴彦容疑者(55)=死体遺棄罪で起訴=を殺人容疑で再逮捕し、発表した。「身に覚えがない」と否認しているという。
遺棄事件「受給者怖くて従った」 ケースワーカーの苦悩
捜査1課によると、橋本容疑者は5月31日から6月1日の間に自室で、同居していた交際相手の小林美雪さん(当時43)=大阪市住吉区=に何度も暴行して殺害した疑いがある。死因は外傷性ショックだった。2人は5月中旬から同居していたという。
司法解剖の結果、小林さんの遺体には複数の骨折とあざが見つかった。橋本容疑者が小林さんを日常的に殴っていたという目撃情報があるという。小林さんが深刻な状態なのに放置したとして、同課は殺意が問えると判断した。
この事件では、向日市地域福祉課主査で橋本容疑者の担当だった余根田渉(よねだわたる)容疑者(29)=京都市西京区=と、無職の図越(ずごし)幸夫容疑者(52)=同市右京区=の2人も死体遺棄の疑いで逮捕され、同罪で起訴されている。