ソウル市は30日、もっぱら日本人観光客に偽ブランド品を売りさばいていた韓国人業者4人を商標法違反の疑いで摘発したと発表した。押収した偽ブランド品640点の販売価格は、本物に換算すると15億ウォン(約1億5千万円)に上るという。
ソウル市民生司法警察団によると、業者は日本人観光客が多い繁華街・明洞の商業ビルに、有名ブランドの腕時計やハンドバッグ、財布などの偽造品を扱う店を開設。路上で客引きをしたり、紹介者を通じて連れてきたりした日本人観光客に販売していたという。
日本語が堪能な同市の捜査官が日本人客を装って店舗を確認し、強制捜査した。韓国で偽ブランド品を流通させたり販売したりすると7年以下の懲役または1億ウォン(約1千万円)以下の罰金が科される。
韓国観光公社によると、今年1~6月に日本から韓国を訪れた人は前年同期比18%増の131万人。南北関係の改善やK―POPブームの影響とみられ、ソウル市では日本人観光客を狙った犯罪の摘発に力を入れている。(ソウル=武田肇)