防衛省は自衛官の採用年齢の上限を、現行の26歳から32歳に引き上げる方針を固めた。少子化などで採用環境が厳しくなる中、人材を安定的に確保するのが狙い。来週にもパブリックコメントを募ったうえで、10月1日から施行する。
採用年齢の上限引き上げは1990年度以来、28年ぶり。対象は、任期付きの「自衛官候補生」と、現場部隊の中核を担う「一般曹候補生」。これまで採用対象を18~26歳としてきたが、少子化や大学進学率の高まりで採用数は2014年度から4年連続で計画を割り込んだ。防衛省は省令を改正して上限を32歳に引き上げ、人材確保を図る。
また、普段は一般企業などに勤務しつつ災害時などに招集命令を受けて自衛官になる「予備自衛官」の年齢上限も、36歳から54歳に大幅に引き上げる。