第二地方銀行の東日本銀行(本店・東京)で先月、融資業務での大規模な不正が発覚した。融資の過程で顧客に不透明な負担を強いるもので、不正は全体の8割以上の支店に及んだ。同行は金融庁から業務改善命令を受け、今週内にも改善計画を出す。同行は、地銀首位のコンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)として、横浜銀行と連合を組むが、経営管理体制は大きく揺らいでいる。
「子会社のガバナンス(企業統治)体制に責任を負う立場だが、(不正を)把握できていなかった」。コンコルディアの神沢健治郎常務は7月13日、金融庁の処分後の会見で謝罪した。東日本銀では83支店のうち8割超の69支店で、顧客から根拠が不明な手数料を受け取っていた。
発端は昨年末。東日本銀の池袋支店副支店長による不適切な融資の情報が金融庁に伝わった。銀行は「一個人による不正」と事態を収拾しようとしたが、同庁の検査で全行規模での不正が判明した。
「ずさんな体質は東日本(銀行…