韓国政府は、ジャカルタで18日に開かれるスポーツのアジア大会の開会式に、李洛淵(イナギョン)首相を派遣すると決めた。インドネシア政府は南北選手団が合同入場する開会式に文在寅(ムンジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長がそろって出席するよう要請していたが、実現しないことが確実になった。
韓国政府関係者が11日、明らかにした。インドネシア政府は7月、韓国と北朝鮮に閣僚級の特使を送り、両首脳の開会式への出席を要請していた。文氏が出席を見送ったのは、正恩氏の欠席が確実と判断したためだとみられる。北朝鮮は開会式に誰を派遣するか公式には明らかにしていない。
北朝鮮と韓国は同大会にバスケットボール、ボート、カヌーで合同チームをつくり、参加する。開会式と閉会式では朝鮮半島を描いた「統一旗」を掲げて合同入場することで合意している。
一方、韓国統一省は11日、板門店で13日にある閣僚級の南北高官協議に、北朝鮮から李善権(リソングォン)祖国平和統一委員長が出席すると明らかにした。実現すれば今年3回目の南北首脳会談の準備が議題となる。(ソウル=武田肇)