小舟でゆらり進む「霧幻峡」、海外からも 福島・奥会津——贯通日本资讯频道
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小舟でゆらり進む「霧幻峡」、海外からも 福島・奥会津

夢か現(うつつ)か幻か――。福島県の奥会津、金山町と三島町の境を流れる只見川を手こぎ舟で渡る「霧幻峡(むげんきょう)の渡し」が、じわりと人気を集めている。とりわけ6月から8月の間は川霧が発生しやすく、深い霧に包まれた静かな水面を進む小舟が、幻想的な光景を浮かび上がらせる。


渡し舟はもともと金山町側にあった三更(みふけ)集落の住民が対岸に渡る唯一の交通手段で、一家に一艘(そう)を持つほど暮らしに欠かせない存在だった。だが、集落は1964(昭和39)年に起きた裏山の崩落で著しい被害を受け、住民たちは移転を余儀なくされた。渡し舟もいったん役割を終えた。


復活したのは2010年秋。「失われた集落の証しとともに原風景を伝えよう」と、郷土写真家の星賢孝(けんこう)さん(69)をはじめ地元住民が尽力して舟を新造し、川霧の浮かぶ秘境を「霧幻峡」と名付けた。


ところが、翌11年7月の豪雨で船着き場が被害を受けて休止。17年にようやく再開にこぎつけた。


テレビ番組で紹介されたことで注目され、海外から訪れる観光客の姿も。今年は秋までの1シーズンで昨年の3倍の約4千人の来訪を見込む。川霧は気温と湿度が高いと発生しやすく、この時期は夜半から午前6時半にかけて生じやすいという。


11月中旬まで日の出から日没に運航する。基本料金は、渡し船の往復と三更集落の散策を合わせて約1時間で5千円(4人まで、事前予約が必要)。問い合わせは金山町観光物産協会(0241・42・7211)へ。(福留庸友)


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