関西空港は6日から、不要になったスーツケースを無料で引き取るサービスを始める。訪日客による「置き去り」が問題になっており、対策として積極的な引き取りを始める。
関空に置き去りスーツケースの山 訪日客に捨てられて…
同空港を運営する関西エアポートが発表した。国際線出発フロアの手荷物一時預かりカウンターで不要になったスーツケースを引き取り、業者に依頼して売却するなどする。
空港内のゴミ箱の近くなどに放置されたスーツケースは1年ほど前から目立ち始め、1日10個以上見つかる日もあった。新しいスーツケースを買った訪日客が古いものを捨てているとみられるが、大きな破損がないものは落とし物として扱わざるを得ないという。
数日間預かり、大阪府警関西空港署に引き渡しているが、その手間や保管場所に苦労していた。また、放置されたスーツケースは危険物が入っていないかなど保安上の問題もあった。
新サービスは、この置き去りをなくすために導入し、所有権の放棄に文書で同意してもらう。持ち込みを促すため、ボールペンやノートなど関西エアのノベルティーグッズをプレゼントするほか、多言語の案内ポスターを設置するなど情報を発信していく。(中島嘉克)