自民党の高村正彦副総裁(76)の在職日数が22日、通算2143日に達し、歴代トップとなる。これまでの1位は岸信介、池田勇人両政権時代の大野伴睦氏。高村氏は21日、記者団に「長きをもって尊しとするわけではない。政治家の評価は後世の史家によって定まる」と語った。
高村氏は地元が安倍晋三首相と同じ山口県。2012年の党総裁選で当時率いた高村派として、いち早く安倍氏支持を表明し、当選後、副総裁に指名された。17年衆院選に立候補せず引退したが、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈変更を主導した高村氏の手腕を買う首相が、憲法9条改正に向けた懐刀として非議員のまま続投させた。
首相が総裁3選を果たした際にも続投するかどうかが焦点となる。党内には「議員バッジのない人に影響力はない」(幹部)との声もある。
歴代自民党副総裁の在職日数
副総裁 (当時の総裁) 在職日数
1 高村正彦 (安倍晋三) 2142
大野伴睦 (岸信介、池田勇人) 2142
3 川島正次郎(池田、佐藤栄作) 1886
4 椎名悦三郎(田中角栄、三木武夫) 1585
5 二階堂進 (中曽根康弘) 842
※敬称略。21日時点