タイの首都バンコクで26日、日本語を学ぶ高校生や大学生らによる「日本語弁論大会」(在タイ日本大使館、国際交流基金バンコク日本文化センター、タイ国日本人会など主催)が開かれ、全国から選ばれた20人が自らの意見を流暢(りゅうちょう)な日本語で披露した。 大会では高校生の部、大学・一般の部に事前審査で選ばれた各10人が参加。自らの経験や夢のほか、ゴミやプラスチックなどの環境問題、人工知能(AI)、LGBTの問題などテーマは多岐にわたった。 高校生の部で1位になったアンピチャーさん(17)は、中学生になる時に祖母の家に預けられて別の街に移り、学校で「田舎者」と言われてつらい思いをした経験に言及。しかし、得意の英語を披露したことで悪口が収まったことや、周りから無理と言われていた難関校に懸命な努力で合格したことに触れ、「人を外見で判断する人には、結果を出して認めてもらうしかない」と訴えた。 1位が決まった後、アンピチャーさんは「日本に留学したい。将来は日本とタイの交流にかかわる仕事をしたい」と話した。 大学・一般の部では大学4年のシワポンさん(21)が1位になった。中学生の時に、同性である男性の先輩を好きになったが、「ただの後輩だと思っている」と言われて悲しい思いをしたこと、アルバイト先を探す時にも苦労をした経験を語った。だが、その後に見つけたアルバイト先では上司に恵まれ、「形だけで人を見るのではなく、僕のよさを分かってくれている」と話した。 そうした経験から、「学校の先生になってどんな子どもも公平に扱いたい。僕が感じた悲しさを味わってほしくない」と将来の夢を語り、「人はみんな同じではない。人と違うところがある人が、自分が生まれてよかったと思える社会になればいいと思う」と締めくくった。シワポンさんは取材に「先生になったら、LGBTについて生徒が理解してくれるように教えていくつもり」と話した。 審査委員長を務めた小林茂紀・在タイ日本大使館広報文化部長は「心の悩みや環境問題、社会問題など日ごろ、タイの若い人たちがどんなことを考えているのかを知るうえで、たいへん参考になった。参加者のみなさんが将来、日本語にみがきをかけ、日本とタイの懸け橋となることを心より祈っている」と話した。(バンコク=貝瀬秋彦) |
同性の先輩を好きになって…タイで日本語スピーチ大会
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
三菱重工の資産、原告が売却命令を申請へ 元徴用工訴訟
中国の経済成長率6.2% 4―6月期、92年以来最低
台湾総統選、野党候補は韓国瑜氏に 鴻海創業者を上回る
やっと結ばれたのに 国際同性カップル、最後の壁は日本
バングラのエルシャド元大統領死去 80年代に独裁体制
条例案「撤回」と言えぬ香港 デモの勢い、衰えず1カ月
日本が修復に協力 ミャンマー・バガン遺跡も世界遺産に
韓国、兵器関連物資の違法輸出摘発 シリアやイランへも
「世界最高齢の首相」マハティール氏、94歳の誕生日
自宅に監視小屋、通院すら…中国人権派、出所しても軟禁
韓国担当相「日本の根拠ない主張、即中断を」 輸出規制
韓国、日本の輸出規制「根拠ない」 WTOで主張
韓国、第三国仲裁に応じぬ構え 元徴用工問題で日本要求
文氏、日本の輸出規制強化を批判 措置撤回と協議求める
「家の中にカメラ」「弟が突然連行」在日ウイグル人訴え
白昼バットで襲撃、車に放火…民主派襲撃、タイで相次ぐ
北京ビキニ、上半身裸は「非文明的」 規制強化に嘆きも
インド唯一の華人街「未来はないよ」 国境紛争後に迫害
慰安婦合意、本当に「失政」か 支援金求める元慰安婦も
インドネシア東部でM6.9の大地震 津波警報が作動
輸入した古紙、中にプラごみ 怒る途上国「反撃」開始
イメルダ夫人、衰えぬ権勢の秘密 デヴィ夫人も仲良し
韓国で広がる「日本製品不買」 輸出規制に反発
香港デモ、凍った大人の心溶かす若者の炎 猶予は28年
「なぜ国家の秘密話した」騒乱が変えたウイグル族の日常










