中国内陸部の湖南省衡陽市衡東で12日夜、ダンスや散歩を楽しむ人たちが集まっていた広場に乗用車が突っ込んだ。中国メディアによると、車は暴走して次々と人をはね、11人が死亡、44人が負傷した。警察は運転していた地元在住の無職の男(54)を拘束し、無差別殺傷事件の疑いがあるとみて詳しい動機を調べている。
中国メディアは目撃者の話として、車は広場に進入後に急加速し、人だかりに向かって突っ込んだと伝えた。男が刃物を持って、広場にいた人々を切りつけたとの情報もある。車はSUV(スポーツ用多目的車)で、衝突によってフロントガラスが割れたほか、前面のバンパーも大破した。
中国のSNS上には、車が広場に突っ込んだ直後とされる動画が投稿された。路上に多くの人がぐったりと倒れ、悲鳴で騒然とする様子が映されている。
中国では、中高年を中心にダンスや散歩がはやっており、現場の広場には健康づくりに励む住民たちが集まっていたという。(香港=益満雄一郎)