「健康食品会社の会員になれば日本へ行ける」という誘い文句で、計871人から金をだまし取ったなどとして、タイの裁判所は12日、首謀者のタイ人の女(31)ら3人に、いずれも詐欺などの罪で禁錮4355年の刑を言い渡した。禁錮期間はすべての罪を合算した結果。だが、刑法の規定により実際は20年になるという。
判決によると、3人は共謀し、女が経営する健康食品通販会社の会員に登録すれば、日本旅行をプレゼントすると勧誘。会員登録費として1人あたり9730バーツ(約3万2千円)をだましとった。
タイの警察によると、女は「ショーグン・センセイ」と名乗り、日本を旅行して撮影した写真をフェイスブックに載せ、会員を募っていたという。昨年4月11日には、日本旅行に参加しようとした数百人がバンコクのスワンナプーム空港を訪れたが、乗るはずの飛行機に座席は予約されておらず、会員登録をした人が航空会社のカウンターに詰め寄る騒ぎになった。(バンコク=染田屋竜太)