19日付の北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」(電子版)は、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が18日に行った首脳会談を、全6面のうち1~5面を使って報じた。「歴史的な第5回北南首脳会談」と位置づけ、「相互の関心事となっている重要な問題」について率直で虚心に話し合ったとしている。写真40枚も掲載した。
報道では会談について、「(4月の会談で署名した)板門店宣言を全面的に十分に履行し、関係発展をさらに加速する問題について深く意見交換された」とする一方、詳しい議題については言及しなかった。文氏が、会場となった朝鮮労働党庁舎の芳名録に、「平和と繁栄へ民族の心は一つに」と署名したとも伝えた。
朝鮮中央通信は19日朝、文氏や随行団の訪朝を伝える関連記事7本を配信。正恩氏が妻の李雪主(リソルチュ)氏と一緒に空港で出迎えたことや、正恩氏と文氏が一緒にオープンカーに乗ったことにも触れ、「10万人余りの市民たちが同胞愛の情を抱いて歓迎した」と伝えた。訪朝した韓国政府の閣僚や高官の氏名、肩書を詳しく紹介する一方、経済界代表として訪朝した4大財閥トップらの氏名には触れなかった。(ソウル=武田肇)