亡くなった生命保険の顧客4千人以上から保険料を取り続けていた――。オーストラリアの金融業界で相次ぐ不正を調べている政府の独立調査委員会の公聴会でこんな事例が明らかになった。豪紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビューなどが18日、報じた。
豪金融大手AMPの担当役員が、調査委の質問に答えた。2015年以降、亡くなった生保の顧客4645人から、計130万豪ドル(約1億円)の保険料を徴収していた。同社による内部調査は続いており、さらに増える可能性がある。顧客の銀行口座から自動的に引き落としていたとみられる。
豪州では金融各社による顧客への不適切な対応が社会問題になっており、政府が昨年12月、調査委を設置。来年2月までの間に銀行、保険、金融サービス(資産運用の助言など)の分野ごとに調べている。
AMPの事例と似た「死者から…