2016年7月に福岡市で起きた金塊窃盗事件に絡み、愛知県警の警察官3人が捜査情報を漏らした可能性があるとされた問題で、県警は20日、「情報漏洩(ろうえい)はなかった」との調査結果を発表した。一方、3人のうち男性巡査部長(30)については、金塊窃盗事件の容疑者の知人に別の事件の捜査情報を教えた疑いがあるとして、県警は同日、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で書類送検した。
金塊窃盗事件を巡っては、愛知、福岡両県警が昨年5月、窃盗などの疑いで計10人を逮捕した。この捜査の過程で、中署所属の巡査部長ら愛知県警の3人が容疑者側と電話で連絡を取っていたことが判明し、捜査情報を漏洩した疑いが浮上。しかし、愛知県警の調査で、3人とも県警内部で金塊窃盗事件の情報を収集した形跡がないことなどが裏付けられた。
愛知県警は20日、巡査部長が16年6~9月、知人男性に薬物事件などの捜査情報を示唆したとして、地方公務員法違反の疑いで書類送検し、停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。