大相撲九州場所の番付が26日、東京・国技館で編成された。前日に日本相撲協会に退職を願い出た貴乃花親方(元横綱)が所属していた審判部による会議。協会側は退職届の形式に不備があるとして受理していなかったが、貴乃花親方は姿を見せなかった。
貴乃花親方が退職願を提出 日本相撲協会「圧力ない」
貴乃花親方が会見 廃業へ「有形無形の要請受けた」
会議後に取材に応じた阿武松審判部長(元関脇益荒雄)は、「欠席です。待っていたんですけど。連絡が取れなかったですね」。貴乃花親方とは、二所ノ関一門を飛び出し、旧貴乃花一門で行動をともにするなど親しかった。退職に関して話し合うつもりはあるかと問われると、「私の立場では何とも言えないです」とうつむきがちに語った。
貴乃花親方は、自身が今年3月に内閣府に提出した告発状を巡って、内容が事実無根だったと認めるよう強要されたことが退職に踏み切る動機になったと主張。協会は「そのような事実は一切ない」と反論している。ある親方は「本当のところがどうなのか、分からない。貴乃花親方(が絡む問題)はいつもこんな感じだ」。錦戸審判部副部長(元関脇水戸泉)は「(残される)弟子がかわいそうだと思うよ」と話した。
貴乃花親方はこの日朝、東京都江東区の貴乃花部屋に車で来たが、報道陣の質問に足を止めることはなかった。出入りする弟子たちも問いかけに無言だった。