プロ野球のヤクルトは2日、かつて161キロを記録した右腕の由規(よしのり)(28)=本名・佐藤由規=と来季の契約を結ばないことを伝えた。由規は記者会見で「現役続行か、引退か。ぼろぼろになるまで野球をやりたい」と涙を流しながら語り、他球団への移籍をめざすことを明らかにした。現在は右肩の違和感から投げられる状態ではないという。
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由規は仙台育英高時代、夏の甲子園をわかせ、唐川侑己(千葉・成田高―ロッテ)、中田翔(大阪桐蔭高―日本ハム)とともに「ビッグ3」と騒がれた。2007年秋の高校生ドラフトでは5球団の競合の末、1巡目でヤクルト入り。10年8月には当時、日本選手最速となる161キロをマークした。だが、11年に右肩を痛めて、12年から4シーズンは1軍登板がなく、育成契約も経験。16年7月9日の中日戦で復帰登板を果たし、今季は7試合に先発して1勝2敗。右肩を再び痛め、地元・仙台での6月2日の楽天戦を最後に登板はなかった。
衣笠球団社長は「今後の復帰には時間がかかることから戦力にならないと判断した。スワローズファンを魅了し、増やしてくれた。苦渋の決断。他球団への移籍をサポートしていきたい」と話した。
プロ通算11年間で90試合で32勝36敗、防御率3・66だった。