日本放送協会(NHK)が衛星放送(BS)の加入を勧める書類を郵送する際、利用が可能な割引サービスを使わなかったため、利用した場合と比べて昨年度の郵便料金が約4600万円割高になっていたことが、会計検査院の調べでわかった。検査院の指摘を受け、NHKは割引の適用を受けるようにしたという。
関係者によると、NHKは昨年度、BSを契約していない受信者に対し、BSの申込書とBS番組のパンフレット「BSガイド」を約659万通郵送した。かかった郵便料金は約3億8千万円だった。
検査院が調べたところ、これらの郵便物は割引制度が適用される「広告郵便物」にあたるにもかかわらず、NHKは割引を受けていなかった。割引率は便数などの条件によって変わるが、割引を適用すれば、約4600万円安くできたという。
NHKは朝日新聞の取材に、「検査の最中であり、答える立場にない」としている。(高橋淳、田内康介)