韓国のソウル南部地方検察庁は15日、大韓航空を傘下に収める財閥「韓進グループ」の趙亮鎬(チョヤンホ)会長に対し、機内販売する免税品を巡って不当利益を得た背任などの罪で在宅起訴した。趙会長の次女で、広告会社員に水の入ったコップを投げつけるなどの「パワハラ」が明るみに出た趙顕旼(チョヒョンミン)・大韓航空前専務については、被害者が処罰を望んでいないとして不起訴処分にした。
ナッツ姫一家へ「会長は退陣を」 仮面かぶる社員ら集会
趙会長の一家をめぐっては2014年、当時大韓航空副社長だった長女の趙顕娥(チョヒョナ)氏が、米ニューヨークの空港でナッツの出し方に激怒し、搭乗機を引き返させたとして有罪になった。妻の李明姫(イミョンヒ)氏も今年、系列ホテルの建設現場で作業員に暴行を働いた疑いなどで警察の取り調べを受けた。大韓航空社員らが最近、趙会長一家を糾弾する集会を開く騒ぎに発展した。(ソウル=牧野愛博)