マレーシアの汚職防止委員会は18日、ザヒド前副首相を権力乱用や背任、資金洗浄(マネーロンダリング)の容疑で逮捕したと発表した。ザヒド氏は最大野党の統一マレー国民組織(UMNO)党首。自身がトップを務めた基金の資金を不正流用していた疑いがあるという。
ザヒド氏はナジブ前首相=政府系ファンド関連資金の不正流用など32の罪で起訴=の側近として知られた。独立以来、同国で政権を担ったUMNOが5月の総選挙で下野した後、辞任したナジブ氏に代わって同党の党首に就任した。
相次ぐ同党関係者の逮捕に、野党は「(マハティール政権による)政治的な報復のための狙い撃ちだ」などと反発している。(シンガポール=守真弓)