米空母艦載機の発着訓練(FCLP)の移転先候補である馬毛(まげ)島(鹿児島県)を所有するタストン・エアポート社(東京都)が破産手続き開始を申し立てられていた問題で、債権者が申し立てを取り下げたことがわかった。
馬毛島所有会社に破産開始を申し立て 国は買収を計画
タストン社によると、申し立てをした債権者2社に22日、約4億2千万円を返済し、2社が申し立てを取り下げた。財産の散逸を防ぐために東京地裁が出していた保全管理命令も今後、解除される見通しという。
タストン社では返済資金の借入先の求めに応じて今月15日、長く社長を務めてきた立石勲氏が退任し、次男で副社長の薫氏が社長に就任。薫氏は朝日新聞の取材に「政府、防衛省と売買に向けて交渉をしていく」としている。防衛省は馬毛島を買い取る方針で、「交渉を続ける」としている。(古城博隆)