台湾東部の宜蘭県で特急列車「プユマ号」が脱線して200人以上が死傷した事故で、台湾鉄道は24日早朝、約60時間ぶりに正常運行を再開した。頼清徳(ライチントー)・行政院長(首相)は始発のプユマ号に乗車し、安全性をアピールした。
プユマ号は21日午後4時50分(日本時間同5時50分)ごろ脱線し、車両が線路を塞ぐ形で大破した。その後、車両の撤去作業が進み、翌22日早朝、片側の線路で運行が再開。24日午前6時前には両方の線路が使えるようになった。
頼氏はプユマ号に乗車し、事故現場を通過後、観光地の花蓮に到着。頼氏は花蓮で記者会見し、キャンセルが相次ぐなど観光業への影響を指摘したうえで、「カーブでは減速するなどして安全を確保する。みなさん、ぜひ観光に来てください」と呼びかけた。
しかし、ネットでは「安全とはいえないのに運行を再開するのか」などの批判も出ている。(宜蘭=益満雄一郎)