自民党の杉田水脈(みお)衆院議員は24日、同性カップルを念頭に「生産性がない」と月刊誌に寄稿した問題について国会内で記者団の取材に応じ、「不適切な記述であった」と認めた。だが、内容は撤回せず、議員辞職もしない考えを示した。
杉田氏寄稿、対応鈍い自民 「性的多様性」掲げたはずが
杉田氏は「誤解とか論争を招いてしまったことは大変重く受け止めている。それによって不快に思われた方とか傷ついた方がいたことについては重く受け止めている」と述べた。一方で「最初から当事者の方々を差別する意図は一切ないし、人権を否定するようなことも一切ない」と強調し、撤回はしなかった。
月刊誌「新潮45」8月号への寄稿では、同性カップルを念頭に「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか」などと主張。人権意識を欠いた記述との批判が広がったが、これまで「真摯(しんし)に受け止め、今後研鑽(けんさん)につとめて参りたいと存じます」などとするコメントを出しただけで、記者団の取材には応じていなかった。
「新潮45」は10月号で批判への反論特集を組み、それがさらに批判を浴びて事実上の廃刊となった。