1日に論戦が始まった衆院予算委員会。野党側は、「口利き疑惑」が報じられた片山さつき地方創生相と、公文書改ざん問題など財務省で不祥事が続発しながら留任した麻生太郎財務相に照準を合わせた。だが今国会も、説明責任を果たそうとしない安倍政権の姿勢は引き継がれた。
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「大臣が訴えられているのではなく、大臣が相手を訴えているのだから、正当性をどんどん主張すればいい。訴訟中だから話せないというのは説明逃れだ」
1日午後の衆院予算委。立憲民主党の逢坂誠二氏が片山氏に迫ると、委員会室から「そうだ!」とヤジが飛んだ。
片山氏は週刊文春で、税務調査を受けた企業経営者が2015年に国税庁への働きかけを依頼し、見返りとして片山氏の私設秘書の税理士に100万円を支払った、と報じられた。さらに片山氏と企業経営者の電話の音声データとして「私はちょっと高いんじゃないかと(税理士に)言った」との片山氏の発言や、「片山氏が国税局長に電話した」との事務所関係者の証言も報じている。
「違法な口利きをしたこともなければ、100万円を受け取ったこともない」「事実と異なるところが随所にある」。片山氏は1日の質疑で次々と報道の内容を否定し、税理士については「私どもの事務所で秘書として契約したことはない」、国税局長への電話も「そういう事実はない」と強調した。
だが、企業経営者と会った日付や、その後面会したかを逢坂氏がただすと、片山氏は発行元の文芸春秋を提訴したことを理由に「訴訟上の問題なので控えさせていただく」と具体的な説明を避けた。
この日、片山氏と並んで質問を…