河野太郎外相は6日の記者会見で、韓国大法院(最高裁)が日本企業に元徴用工への賠償を命じた判決について、「1965年の(日韓)請求権協定で完全かつ最終的に終わった話」としたうえで「暴挙」「国際法に基づく国際秩序への挑戦だ」と批判した。河野氏は最近、判決の問題点を訴えようと韓国批判のトーンをいっそう強めている。
河野氏は会見で、日韓請求権協定に基づき、元徴用工への賠償は「韓国側が全て対応することになっている」と述べた。韓国側が適切な対応をしなければ、日韓請求権協定に基づく仲裁手続きや国際司法裁判所(ICJ)への提訴を念頭に「あらゆる手段を取る用意がある」とも語った。
河野氏は4日にも、群馬県高崎市での対談で、判決について「国際法に基づいていろんな秩序が成り立っている国際社会に対する挑戦」と批判していた。
一方、韓国外交省の趙顕(チョヒョン)第1次官は6日、同省に長嶺安政駐韓大使を呼んで面談した。韓国政府は非公開の面談だとして内容は明らかにしていない。元徴用工への賠償を命じた判決を巡る協議とみられる。(清宮涼)