大統領専用ヘリでホワイトハウスに到着し、報道陣に手を振るトランプ大統領=ワシントン、ランハム裕子撮影
アメリカの中間選挙が6日、投開票される。中間選挙とは、4年ごとの大統領選のちょうど「中間」に実施される上下両院の連邦議会選などで、トランプ大統領にとっては初の「信任投票」となる。過去2年間、物議を醸す政策を次々繰り出し、社会の分断を広げてきたトランプ氏に、有権者はどんな審判を下すか。
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投票直前の世論調査によると、野党・民主党がトランプ氏率いる与党・共和党を7ポイントほどリードしており、下院では民主党が過半数を獲得するとの見方が強い。ただ終盤、トランプ氏が中南米からの移民キャラバンを「犯罪者集団」と呼んで危機感をあおり、「不法移民に寛容な民主党」と攻撃する戦略に出ている。このため、共和党が盛り返す可能性もある。
民主、上院過半数は厳しいか
米中間選挙、上院をめぐる戦い(11月3日現在)
上院は任期6年で定数100。人口に関係なく全50州から2人ずつ選出される。現在は共和党が51議席、民主党が49議席と2議席差だ。今回は任期を迎える3分の1に補選を含めた計35議席が改選となる。6年前の選挙では改選となった33議席のうち、民主党が25議席を獲得して圧勝した。民主党は今回、25議席を死守し、さらに2議席上積みして過半数を確保するのは厳しい情勢だ。
むしろ25選挙区(州)のうち、2016年の大統領選でトランプ氏が勝利したフロリダ州、ミズーリ州、インディアナ州などの10選挙区(州)で民主党が踏みとどまれるかがトランプ氏の勢いを測る指標となる。
2018年米中間選挙、注目の上院選
下院は任期2年で定数435。全議席が改選されるため、政党支持率を反映した選挙結果になりやすい。下院で過半数を得た政党は下院議長ポストに加え、下院のすべての委員長ポストを手にするため、今後のトランプ氏の政権運営を大きく左右する。
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