大相撲九州場所(11日初日、福岡国際センター)を前に、横綱稀勢の里の表情が明るい。進退をかけた先場所で10勝し、引退の危機をひとまず回避。状態は上り調子だ。
相撲特集:どすこいタイムズ
取組編成会議を翌日に控えた8日朝、稀勢の里は前日まで続けた出稽古の疲れを抜くように、ストレッチや四股といった軽めの調整をした。若い衆の稽古を笑顔で見つめるなど、終始、リラックスした様子だ。
年6場所制となった1958年以降の横綱では最長となる8場所連続休場を経験し、今年秋場所を乗り切った。秋巡業を皆勤すると、10月下旬の九州入り後は巨漢の逸ノ城、馬力のある阿武咲、動きの速い妙義龍など様々なタイプと稽古し、結果に内容が伴っている。解説者の舞の海秀平さんは「下半身の安定感は先場所の前より数段良くなっている。ここまで力強い稽古を見せてくれるとは。久しぶりの優勝じゃないですか」とうなった。
土俵人生をかけた先場所前の思…