今年のプロ野球12球団合同トライアウトの会場となった福岡県筑後市の「タマホームスタジアム筑後」は、ソフトバンクの2、3軍が本拠にしている。博多駅から最寄り駅までは九州新幹線で24分。球場は農地に囲まれ、周辺に飲食店などは少ない郊外にあるが、13日は朝から大勢の野球ファンが押し寄せた。
西岡剛、成瀬善久、中井大介…きょう運命のトライアウト
今年から混雑緩和を目的に一部の座席が有料となり、約1600席を用意した800円の有料席は、前売りの段階で完売。約1200席の無料席にも観客があふれ、立ち見でも入りきらず、午前10時半の開始前に入場規制が実施された。
タマホームスタジアム筑後の収容人数は、3113席になっているが、この日は有料、無料席を合わせ、のべ5536人ものファンが観戦した。
参加選手は投手29人、野手19人。阪神を戦力外になった西岡剛内野手(34)や、ヤクルトを戦力外になった成瀬善久投手(33)ら第一線で活躍していた選手も、育成選手のまま日の目を見ないで戦力外を言い渡された選手も、同じ舞台で日本野球機構(NPB)への復帰を目指した。
大阪府茨木市から訪れた畑中康宏さん(45)は「普段の試合とは違う雰囲気を楽しめた。これで800円なら高くない」。阪神を戦力外になった今成亮太内野手(31)は「遠い所からたくさん来てくれた。こういう場所で野球ができることに、あらためて幸せだと感じた」と声援に感謝した。
西岡「今の力は全力で出した」
トライアウトには、阪神を戦力外になった西岡剛(34)ら投手29人、野手19人がシート打撃形式で対戦した。西岡は「緊張感があった。今の力は全力で出した」と話した。