かつて「くまモン」が1位に選ばれた「ゆるキャラグランプリ(GP)」。今年は17、18日に大阪府東大阪市で開かれるイベントで最終選考される予定だ。ところが、事前のインターネット投票で上位の自治体が、万単位のフリーメールのアドレスを取得し、組織票を投じていることが明らかに。近年、乱立気味の「ゆるキャラ」だが、1位はそこまで魅力的なのか。
勤務時間中の公務員票多数か ゆるキャラ暫定1位の裏側
12日、JR成田駅前に登場したゆるキャラに、子どもたちが飛びついた。昨年のGPのご当地部門で1位に輝いた千葉県成田市の「うなりくん」だ。特産のうなぎと成田空港の「飛行機」がモチーフで、2009年に誕生。「1位になり、引き合いがすごく増えた」と、同市担当課。週末は1日に3、4件のイベントのかけ持ちもあるという。
GPは、ネット投票の結果と、17、18日のイベント来場者による投票との合算で競う仕組み。ネット投票をするにはメールアドレスでのID登録が必要で、「1人1日1回」が原則だ。
うなりくんは、今の投票形式が始まった11年から一昨年までは、10~30位あたりを行ったり来たり。昨年は投票開始から1カ月経ても勢いが衰えず、「1位を狙えるかも」と考えた市は、成田空港会社など地元企業に呼びかけ、9月に「選挙対策本部」を設立。市の担当課では、職員が休日に自宅などで約1200人の市職員分のフリーメールのアドレスを作成した。これを使い投票して欲しいと、協力を呼びかけたという。
「禁じられていないと認識して…