出入国管理法(入管法)改正案を担当する山下貴司法相の答弁に野党が批判を強めている。質問に正面から答えず、野党議員を論破しようとする攻撃的な姿勢が先立ち、法務省内では「検事時代の癖が抜けない」との指摘も。衆院では27日、法相不信任決議案を否決したが、参院でも批判の的となりそうだ。
入管法審議、憤る会長「外国人を部品としかみていない」
審議17時間のみ「白紙委任だ」 入管法案、衆院を通過
27日の衆院本会議。法相不信任案の賛成討論に立った立憲民主党の松平浩一氏は、山下氏が「突破力」を座右の銘としていることを引き合いに「大臣の突破力が裏目に出た」と批判。「真っ向から議論せずに法案が成立しさえすれば良いという姿勢」と山下氏の答弁姿勢を厳しく断じた。
本会議に先立つ衆院法務委員会でも野党議員の質問に直接答えず、自民出身の葉梨康弘委員長から「簡潔に答えてください」と再三注意を受けた。それでも山下氏は「座ったまま質問をしないで下さい」などと質問者に注文をつけ、委員長から「失礼ですからやめて下さい」と異例の注意も飛び出した。
山下氏は東大在学中に司法試験…