来年1月、南米大陸最高峰アコンカグア(標高6962メートル)の登頂とスキー滑降をめざすプロスキーヤーの三浦雄一郎さん(86)が28日、広島市内で講演し、「果たしてできるのか、という好奇心がある。トライ、チャレンジをしたい」と意欲を語った。
【特集】三浦雄一郎さん、南米最高峰に挑戦
講演は広島中央ロータリークラブの主催。「夢に生きる」と題し、約500人が耳を傾けた。若い頃に憧れた世界最高峰エベレスト(8848メートル)に70、75、80歳で登頂した三浦さん。「『登りたい』という夢や希望が生きる力になる。それが健康、体力をもう一回取り戻すことにつながる」と夢を持って生きる大切さを説いた。
三浦さんが校長を務め、各地にキャンパスを持つ通信制のクラーク記念国際高校の広島キャンパス(広島市)の生徒約100人も訪れた。三浦さんは講演で「夢に向かい、追いつけなくても、追い越されても、焦ることはない。でも、あきらめないで一歩ずつ、あらゆることにチャレンジしてほしい」と生徒にエールを送った。
講演後は生徒も舞台に上がり、アコンカグアに挑む「三浦校長」を一本締めで励ました。花束を渡した生徒会長の藤田侑加(ゆか)さん(17)は「過酷な挑戦に向けて努力を続けていることが伝わり、三浦校長をもっと応援したいと思った。10代から『やってみよう』という気持ちがあり、年齢を重ねても挑戦し続けていることを改めて知った」と話した。(金子元希)