日本航空の副操縦士が現地基準を大幅に上回るアルコールが検出されたとして英国警察に逮捕され、実刑判決を受けた問題に絡んで、国土交通省は21日に日航に事業改善命令を出す。問題発覚後の日航への立ち入り検査でも飲酒検査の不備が見つかり、厳しい処分が必要だと判断した。
日航の副操縦士は直前の社内のアルコール検査を不正にすり抜け、検査に立ち会った機長2人も確認を怠っていた。こうした問題を受け、国交省が11月末に羽田空港にある同社の事務所を立ち入り検査したところ、昨年8月以降の国内の検査結果約22万件のうち約4千件のデータが残っていないことがわかった。
パイロットへの社内調査の結果、飲酒検査が適切に行われていなかったケースが少なくとも197件あった。国交省も今月11、12日に再度立ち入り検査をし、詳細を確認。その後、17日にも乗務中の客室乗務員からアルコールが検出される問題が起きた。国交省は、大事故にもつながりかねない事案だと重くみた。
事業改善命令により、日航はア…