フィギュアスケートの全日本選手権最終日は24日夕方から男子フリーがある。今大会は来年3月に埼玉である世界選手権の最終選考会を兼ねる。この日の午後、公式練習があり、平昌(ピョンチャン)五輪銀メダルの宇野昌磨(トヨタ自動車)や5年ぶりに全日本選手権に出場した高橋大輔(関大ク)が調整した。
前日の練習では姿を見せなかった宇野だが、この日は練習開始の午後2時25分ごろから滑り始めた。序盤はジャンプをあまり跳ばず、何度も樋口美穂子コーチと相談する様子が見られた。曲をかけた練習でもジャンプは入れずに流して終わった。練習終盤にトリプルアクセル(3回転半)や4回転トーループを跳んだが、着氷が乱れた。
宇野は22日のショートプログラム(SP)で首位。ただ直前の6分間練習で、少し足を気にする様子を見せていた。演技後に「けがをしたのか」と報道陣に問われた際、「詳しいことはフリーが終わるまで、僕の口からはコメントは控えさせていただこうかなと思います」と話していた。
SP2位の高橋は曲をかけた練習で4回転トーループに挑んだ。4回転はこれまでの公式練習で何度も着氷しており、現役復帰後、初めてプログラムに入れる可能性がある。3回転半などほかのジャンプは好調だった。
SP後、高橋は「ギリギリまで4回転をやる、やらないは考えて。今のところ気持ちとしてはやりたい気持ちではいますけど、本番で自分のメンタルと相談しながらやりたい」と話していた。
ジュニアGPファイナル銅メダルでSP3位の島田高志郎(木下グループ)は4回転トーループや3連続ジャンプなどを確認した。昨季世界選手権5位でSP7位と出遅れた友野一希(同大)と、平昌五輪代表でSP4位の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)は、勝負の鍵を握る4回転サルコーを中心に確認していたが、ミスをする場面もあった。世界選手権代表に向けて最後まで調整していた。
主な男子選手の滑走順は次の通り。
GPシリーズNHK杯6位の山本草太(中京大)14番(午後7時35分ごろ~)▽友野17番(同59分ごろ~)▽田中19番(午後8時23分ごろ~)▽鍵山優真(神奈川ク)20番(同31分ごろ~)▽宇野22番(同47分ごろ~)▽高橋23番(同55分ごろ~)▽島田24番(午後9時3分ごろ~)(浅野有美)