リーマン・ショックをきっかけに「派遣切り」され、10年がたった今も会社に謝罪や説明を求め続けている人たちがいる。
「このまま年とってくのかな」 年越し派遣村から10年
「とにかく謝罪してほしい」
今月中旬、東京駅近くにある三菱電機本社の前で40代の女性は訴えていた。2003年12月から三菱電機名古屋製作所に派遣され、パソコンやテレビの周辺機器を作るラインで働いていた。製品のケースの中に基板を組み立て、検査もした。ラインでは、正社員も一緒に働いていた。
08年夏ごろから、隣のラインで人が減り始めたが、女性のラインの仕事量は減っていなかった。ほかのラインから移ってくる正社員もいたが、正社員や直接雇用の期間工に仕事を教えることがあり、職場で必要とされていると思っていた。12月初めには、契約更新を打診された。
派遣会社の担当から雇い止めの通告を受けたのは、12月中旬。突然だった。「いくら仕事ができても、派遣は弱い立場なんだ」
派遣会社が用意していた退職届…