扶桑社が発行する「週刊SPA!」編集部は7日、昨年12月18日発売号の特集記事について、「読者に訴求したいがために扇情的な表現を行ってしまったこと、読者の皆さまの気分を害する可能性のある特集になってしまったことはお詫(わ)びしたい」などとするコメントを出した。朝日新聞の取材に対する回答。
この特集記事では、インターネットマッチングサービス運営者の見解として「ヤレる女子大学生ランキング」と題して首都圏5大学の実名などを掲載。これに対し、ネット上で「女性軽視だ」と批判の声があがっていた。ネット上の署名サイトでは4日に「女性を軽視した出版を取り下げて謝って下さい」と呼びかけがあり、7日までに2万5千人超の賛同が集まっていた。
呼びかけを始めた大学生でボランティア団体代表の山本和奈さん(21)は朝日新聞の取材に、「ツイッターで記事の画像を見て、『ヤレる』といった表現に加えて大学名の記名は衝撃でした。署名はここまで広がるとは思っておらずびっくりしました」と答えた。
「週刊SPA!」は「ヤレる『ギャラ飲み』」の特集を掲載。「ギャラ飲み」とは、男性が女性にお金を払って食事を共にする飲み会で、アプリなどを介してマッチングすることが多い。12月18日発売号の特集に対する批判について、「週刊SPA!」編集部が出したコメントは以下の通り。
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本特集は「ギャラ飲み」という社会現象について特集したものです。ギャラ飲みの現場で何がおき、どういったやりとりが行われているのかを一般大衆誌の視点で報じております。その取材の過程で、ギャラ飲みの参加者に女子大生が多いということから、ギャラ飲みのマッチングアプリを手掛けている方にも取材を行い、その結果をランキングという形で掲載したものです。そのなかで「より親密になれる」「親密になりやすい」と表記すべき点を読者に訴求したいがために扇情的な表現を行ってしまったこと、運営者の体感に基づくデータを実名でランキング化したこと、購読してくださった読者の皆様の気分を害する可能性のある特集になってしまったことはお詫(わ)びしたいと思います。また、セックスや性にまつわる議論については、多種多様なご意見を頂戴しながら、雑誌として我々にできることを行ってまいりたいと思っています。