扶桑社が発行する「週刊SPA!」の昨年12月18日発売号で、大学の実名を挙げて女子学生を軽視する内容の記事が掲載された問題をめぐり、5大学が9日までに、ホームページ(HP)などで同社に抗議した。「女性の名誉と尊厳を著しく傷つけ、安全を脅かす」などとしている。
週刊SPA!「扇情的な表現お詫び」 女性軽視との批判
抗議したのは、実名を挙げられた実践女子大、大妻女子大、法政大、中央大(以上東京)、フェリス女学院大(横浜市)。
記事では、インターネットマッチングサービス運営者の見解として「ヤレる女子大学生ランキング」と題してこの5大学を掲載。ネット上で「女性軽視だ」と批判の声が上がり、謝罪などを求める署名活動が広がっていた。
フェリス女学院大は9日、HP上に「女性軽視、女性蔑視といえる内容」と記した。広報担当者は「興味本位の反応や誤解が生じかねない。学生だけでなく、女性が、記事にあるような対象として考えられているのではないかと憂慮している」と話した。実践女子大も9日、「厳重抗議」として「本学及び本学学生の名誉及び尊厳を損なう記載」とHPに掲載。8日に抗議文も郵送した。他の3大学も9日、抗議文をHPに載せた。
同編集部は9日、HP上に「多くの女性を傷つけてしまったことを深くお詫(わ)びいたします」などと謝罪文を掲載。朝日新聞の取材に対し「大学にはお詫びする前提で対応を協議中」と説明した。(山下知子、円山史)