2018年12月に中国が全世界と取引した金額は、輸出、輸入とも減少に転じた。中国経済が減速に入ったことを物語るデータだ。一方、18年通算では対米貿易黒字(米国にとっては対中貿易赤字)は17・2%増えて過去最大に。3月1日が期限の米中貿易協議で米国の要求が強まるのは必至で、減速する経済成長への対応とどう両立させるかが問われることになる。
中国税関総署が14日、先月の貿易統計を発表した。輸出額は2212億ドル(約24兆円)で前年同月比4・4%減、輸入額は1642億ドルと7・6%減った。事前の予想はいずれも増加だったが、輸出は9カ月ぶり、輸入は2年2カ月ぶりの減少で内需の減速が影響しているとみられる。
米国への輸出も3・5%減。米トランプ政権が、中国からの輸入品2千億ドル分への追加関税の税率を19年1月、さらに引き上げると表明して前月まで駆け込み輸出があり、その反動が出たとみられる。輸入も35・8%減少した。
ただ、1年間では対米貿易黒字…