河野太郎外相と韓国の康京和(カンギョンファ)外相が、22日からスイスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の機会に会談する見通しになった。日韓関係筋が明らかにした。元徴用工らの日本企業に対する損害賠償訴訟や、海上自衛隊の哨戒機に対する火器管制レーダー照射問題で日韓関係が悪化してから初めての会談となり、これらの問題について意見を交換するとみられる。
対面の形での日韓外相会談は、昨年9月の国連総会を機に行われて以来。
日本政府は今回の外相会談で、元徴用工の訴訟をめぐって日韓請求権協定に基づいて要請した協議を韓国政府に改めて求めるとみられる。日本側は9日に協議を要請し、30日以内に回答するよう韓国側に伝えた。韓国政府は「綿密に検討する」としているが、外相会談では明確な回答を避ける可能性が高いとみられる。
レーダー照射問題をめぐっても双方の主張は食い違っており、日韓の関係改善は難しい情勢だ。(ソウル=牧野愛博)