自由党の小沢一郎代表と連合の神津里季生(りきお)会長が29日夜、東京都内の日本料理店で約2時間会談した。自由は、連合が支援する国民民主党と将来的な合流を視野に衆参両院で統一会派を結成したばかり。神津氏は会談後、朝日新聞の取材に対し、「参院選に向けて統一名簿など野党が力を合わせて闘うことを改めて確認した」と述べた。
国民の玉木雄一郎代表と小沢氏は政策協議を始めることで合意している。神津氏は「統一会派や具体的な政策の話はしていない」としたが、とりわけ原発政策では、電力総連の組織内候補を擁する国民と「脱原発」を掲げる自由とで隔たりがあることに国民内では懸念がくすぶっている。玉木氏は統一会派の結成後、電機連合の会合に出席し、「政策は大丈夫かと心配されると思うが、国民民主の政策理念を軸に野党を大きな固まりにしていく」と理解を求めた。
連合は旧民進党最大の支援組織。参院選比例区では自治労など五つの産別組織が立憲民主党から、電力総連など5産別が国民からそれぞれ候補者を擁立し、支援態勢が「股裂き状態」に陥っている。(寺本大蔵、河合達郎)